ヘルパンギーナは急性のウイルス性喉頭炎として知られています。主に乳幼児が夏に発症する疾患ですが、大人もまれに感染します。
冬に発症することはまれで、梅雨から夏にかけて発症するので夏かぜとしても馴染みの深い疾患です。有効な治療法はないので、対症療法のみとなります。
一週間程度で症状も回復し、稀に重症化する例もあるのですが、一般的には回復の早い疾患といえます。
ここではヘルパンギーナの症状と子供や大人の注意点などを説明します。
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ヘルパンギーナの症状とは?
まず、39度以上の熱が1日から3日程度続きます。それと同時に、これがヘルパンギーナの特徴なのですが、のどが赤く腫れ、小さな水疱がたくさんのどにできます。
この水疱は2日から3日でつぶれてしまい、痕に黄色い潰瘍ができます。
水疱ができるとのどの痛みがひどくなるので、食事や飲み物を取ることが難しくなる場合もあり、脱水症状の原因となります。
へルパンギーナの潜伏期間は3日から6日で、突然の発熱で発症します。それでは、それぞれの症状を見ていきましょう。
咳
今や、夏かぜの代表選手となっているヘルパンギーナです。ヘルパンギーナは口内炎ができ、それが炎症を起こすことで咳が絶え間なく出てしまいます。
人にうつる感染力の強いウイルス性疾患ですから、咳をすることで他の人にもうつりますから気をつけたいところです。
熱
潜伏期間を経て、ヘルパンギーナを発症するとまずは発熱が起こります。これは39度以上になることが多く、突然の発熱に驚く人も多いのですが、すぐにのどの奥に水疱ができるので、ここでヘルパンギーナと判断してもいいでしょう。
まれにですが、熱なしのヘルパンギーナもあるようです。そのときは、のどや舌に水疱ができるのでここでヘルパンギーナと判断します。
口内や舌の発疹(口内炎)
発熱とともに、のど、口内、舌の回りに発疹ができます。これがすぐに水疱となるのですが、これがやがてつぶれて黄色い潰瘍となるのです。
ここまでくると、かゆみなどから咳がとまらなくなるときがあります。咳はヘルパンギーナにかかっているときは絶え間なく咳がでます。これが、夏かぜたる所以なのですが、咳はヘルパンギーナが完治するまで、絶えず悩まされることになります。
ヘルパンギーナに感染しているときは終始口内やのど、舌の痛みに悩まされることになります。
頭痛
ヘルパンギーナの症状は発熱と口内炎が主なものですが、これに、頭痛が伴うときがあります。発熱は39度の高熱になる場合が多く、これに伴って頭痛を訴える人も少なくないのです。
発熱は1日から3日程度続きます。発熱が収まると同時に頭痛も柔らいでいきます。
下痢
ヘルパンギーナではときとして、下痢に悩まされることがあります。もっとも、ウイルス性疾患では、なんとかしてウイルスを体外に追い出したいですから、それは体の正常な反応と言えます。
ですから、下痢止めに頼ることなく、しっかりと排出することが望まれます。
ヘルパンギーナの症状で大人と子供の違いは?
ヘルパンギーナは冬よりも夏にかかる疾患です。そのため、夏かぜとも呼ばれています。主に、乳幼児にかかる疾患として知られているのですが、ウイルス性疾患ですので、大人にも感染します。
乳幼児の場合は、ヘルパンギーナに感染すると、保育園を休まなければいけません。もっとも、出席を停止しても、ヘルパンギーナの流行を止められない場合、症状が軽い場合は保育園の出席停止にならない場合もあります。
そのため、熱が下がった段階での出席が認められる場合が多いようです。子供が発症する疾患ですから、これまで紹介した症状がもれなく子供に発症します。
大人の症状について
それに対して大人の症状はどうでしょうか。体力のある大人ですし、子供の症状として知られているヘルパンギーナですから、大人が感染しても症状は軽いのでは、と考えがちです。
しかし、大人も子供と同じように発症しますし、熱や咳、さらには口内炎などの症状はむしろ、子供よりも重症化するようです。
咳などは比較的出ないということですが、感染力も強いですし、なによりも発熱しますから、会社は休んだほうがいいでしょう。
大人のほうが体力があるので、症状も軽いという先入観がありますが、ヘルパンギーナについてはそれが通用しないようです。大人がヘルパンギーナに罹患した場合は、軽く考えることなく、体を安静に保つ必要があります。
ヘルパンギーナの症状の画像写真は?
ヘルパンギーナの症状としてもっとも特徴的なのが、のどの水疱です。痛みを伴いますし、潰れて潰瘍となりさらには咳が出ます。一週間程度で治癒し、ひどくなることはない疾患ですが、ヘルパンギーナにかかっている期間はのどの痛みや発熱などに悩まされることになります。
ここではヘルパンギーナの画像、写真などを掲載して実際の症状を解説します。
参考画像
のどに小さな水疱がいくつもできます。激しい痛みとなりますので、食事がのどを通らず、体力が衰える懸念があります。さらに飲み物も炭酸飲料や果汁100%は控えるようにしましょう。水疱はやがてつぶれて潰瘍になりますが、炎症を起こすと咳が長引くことになります。
出典:http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/515-herpangina.html
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