鼻づまりが何日も続いて何も味を感じない。何を食べても美味しくない。
そんな経験があると思います。鼻詰まりは頭痛などの症状を誘発したり、頭部全体に重みが増して痛んでくるので、集中力が削がれますよね。
しかし、『鼻うがい』や他の解消法を試しても、味がしない。鼻の詰まりが全く解消されないと言う場合、それはもしかしたら『肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)』という症状かもかも知れません。
この症状についての説明と解消法について紹介していきます。
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肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)とは?
『肥厚性鼻炎(ひこうせいびえん)』とは一言で言えば『慢性鼻炎が悪化した状態』です。
慢性的に鼻炎の状態が続くと、身体はそこを守る為に鼻粘膜組織を厚く、強くしようとします。そこが行き過ぎると香りを感じるセンサーが肉厚により狭められ、香りを感じづらくなってしまう訳です。
肥厚性鼻炎の原因
慢性鼻炎の他に、直接的な原因としては『血管収縮剤配合の点鼻薬を常用する』ことが挙げられます。
これは血管を収縮して鼻粘膜の炎症を抑える薬で、直接鼻粘膜に噴霧する為に速効性があります。それがゆえに接客業など良く話す仕事の方などは多用しがちになりますが、この『多用』が『肥厚性鼻炎』を促進させています。
なぜならば、これは『鼻粘膜の筋トレ』をしていることと同じだからです。
筋肉は鍛えると厚く太くなります。実は血管も『平滑筋』という筋肉で出来ています。薬剤で急激に収縮された筋肉は、元に戻ろうとする力が働きます。この『収縮と緩和』を強制的に繰り返すことにより、鼻粘膜は筋トレ状態となり厚くなる訳です。
厚くなった筋肉を『落とす』のはとても時間が掛かりますから、まずはこの状態にならないことがとても大切です。
市販の点鼻薬に注意
しかし、医療用医薬品の使用は医師の判断によるものなので、上記を話して血管収縮作用のある点鼻薬の使い方を医師から正しく学ぶことが大切です。
それと、市販の点鼻薬にも血管収縮作用のあるものが多く、自己判断で使い続けると肥厚性鼻炎を発症しやすくなりますので、いつも市販薬を使い続けている方はまずはしかるべき医療機関へ受診するようにしましょう。
肥厚性鼻炎の治し方は?
まずは血管収縮作用のある点鼻薬の使用を控えることから始まります。これにより、これ以上鼻腔内の粘膜が厚くなるのを防ぐ為です。
次にこれらの改善方法ですが、まず治るまでの期間が『薬を使い続けた日数』によります。
これは『ホメオスターシス(恒常性維持機能)』の働きによるものです。
私たちの身体には、身体を正常に保とうとする機能があります。例えば『体温を一定に保つ機能』や『ホルモンバランス』など、このバランスを保つ機能のことを『ホメオスターシス(恒常性維持機能)』と言います。
これが、同じ生活を約二ヶ月続けると身体に記憶されるとされています。
つまり、二ヶ月以上肥厚性鼻炎の状態が続いていると、身体が「これが自分の身体のスタンダードなんだな」と覚えてしまう訳です。
こうなると治るまでの期間は最低二ヶ月以上掛かります。一度ついた筋肉を落とすのは大変だからです。
レーザー治療
病院で『レーザー治療』などを用い焼いてしまうという方法があります。
これは慢性的に厚くなってしまった鼻粘膜を取り除き、新たな鼻粘膜の再生を促す方法で、ポリープや鼻たけにも用いられます。
手術といっても鼻の中に麻酔を掛けてピッと焼くだけです。5分くらいで終わります。
腸内環境を改善する
ただ、まだ二ヶ月以内なら自分で改善出来る可能性は高まります。
これにはまず元になる『慢性鼻炎の改善』と『身体を正常化する』方法を取ります。
その二つを一緒に出来るのが『霊芝』や『乳酸菌』といった腸内の免疫力を上げる方法です。
①霊芝
『霊芝(れいし)』とはキノコで、『サルノコシカケ』の一種です。
その中でも3,500種類あり、『万年茸科』、『万年茸目』に属します。
五芝あると言われ、それぞれ作用が違いますが、鼻には『白芝』が良いとされています。漢方の生薬の一種で内容成分のβグルカンに免疫力腑活作用があり、身体を正常化します。
生薬の中では最上薬の一つで『アダプトゲン』と呼ばれ、この『アダプトゲン』には三つの定義があります。
Ⅰ.正常化作用がある(ホメオスターシスの安定化作用)
Ⅱ.副作用が無い
Ⅲ.作用が特定の臓器に限定されない
これらをクリアしないと最上薬(アダプトゲン)には認められません。
身体を正常に保つ機能を高めることにより、自然治癒力をアップさせる生薬です。
高価ですが歴史もあり、昔は百万本に一本の木にしか生えないと言われていましたが、今は人工栽培により安定供給されています。
②乳酸菌
手軽に摂取出来て効果的なのが『乳酸菌』です。
現在はサプリメントも多様に出ており、自分のライフスタイルと身体に合ったものが摂りやすくなっています。
また乳酸菌を摂取する時に気を付けたいのが『激辛料理の食べ過ぎ』です。
激辛料理は腸内細菌を殺してしまう為、食べた後はまた一からやり直しとなるので気を付けましょう。