唇が割れる原因は、いくつかあります。
原因が複数あるということは、改善するための対策や治療法もひとつではないということです。
ですので、自分の唇が割れる原因がどれなのかをしっかり理解しておかないと効果的に治すことはできないのです。
この記事では、唇が割れる原因や効果のある薬をご紹介します。
唇は、割れてしまう前に予防することも大切なんです。
とにかく、きちんと原因を理解する所から始めましょうね。
目次(クリックするとスクロールします)
唇は割れる原因は?
唇が割れる原因は、唇が荒れることです。
そもそも唇には皮脂腺がなく、さらに水分を蓄えておく角層もすごく薄いのです。
肌は、角層の水分を皮脂腺から分泌される皮脂で保護してうるおいを保ちます。唇にはそういったはたらきがないのですごく乾燥しやすいのです。
乾燥を放置したり、紫外線からの刺激で唇は荒れてしまいます。
乾燥しているのが気になって、唇をよく舐めてしまう人も要注意です。舐めて唇についた唾液が蒸発する時に、唇の持っている水分まで一緒に奪ってしまうのです。それに、唾液は唇の荒れも引き起こしますので割れるのも時間の問題です。
他にも生活習慣や食生活の乱れによるビタミン不足・胃腸が弱っているなど唇があれる原因はありますが、唇の乾燥に気を遣いすぎてリップクリームを塗りすぎることも唇の荒れを引き起こします。
唇が乾燥すると荒れる原因になることは知っていても、その他の事は知らない人も多いのではないでしょうか?
特にリップクリームを塗ることであれるなんて信じられませんよね。リップクリームは、短時間の間に何度も何度も塗ることで唇の表面を摩擦したり、唇が本来持っている修復力を弱めてしまうことになるのです。
少ないですがリップクリームは1日に5回以上塗ると塗りすぎになってしまいます。ですのでリップクリームを選ぶときは保湿効果の長く続くものを選ぶようにしましょうね。
本題ですが、これらが原因で起こる荒れを放置していると唇は割れやすくなってしまいます。
唇は1日中動かしていることの多い部位なので、1度割れてしまうと治りにくいですよね。せっかくくっついた傷口が何度も何度もまた割れてしまうという経験がある人がほとんどでしょう。
ここまでご紹介してきた原因は、口唇が割れる口唇炎と呼ばれるものです。
ですが、これらの原因以外でも唇が割れてしまうことがあるのです。あなたは、唇が割れる時は真ん中ばかりですか?唇の端がパキッと割れることもあるのではないですか?
その唇の端っこの割れ、口唇炎とは全く違う原因で起こるものかもしれません。
次は、口角炎についてお話しします。
割れる場所が唇の端っこの場合
まずはじめに、先ほどお伝えしたことが原因で唇の端っこが割れることもあります。ですが、口角が割れることには他の原因もあるんです。
唇が真ん中から出はなく端っこが割れる場合、その多くは「口角炎」です。
口角炎はその名の通り唇の端、つまり口角が炎症する皮膚の病気です。症状は口角が割れる他にも腫れたり、出血したりかさぶたになったりします。
口角が割れる事で、大きな口を開けられなくなり食事にも支障が出ます。
口角炎の原因でいちばん多いのが「カンジダ」という菌によるものです。
カンジダは人の皮膚にいつもいるカビの一種です。普段はおとなしいカビなのですが、疲れていたりストレスが溜まるなどで免疫力が低下すると増殖して皮膚に炎症を起こします。これが唇の割れも引き起こす口角炎の主体です。
他に、唇にできる口唇ヘルペスが口角にできると、口を開けた時などに割れることがあります。
また、その他の原因としては始めにお話ししたように、口唇炎と同じで乾燥やストレス・生活習慣や食生活の乱れで口角が割れることもあります。
唇の真ん中・端っこどちらの場合も、リップクリームや口紅などの化粧品が合っていないことで荒れを引き起こすこともあります。ちょっとでも「合ってないな」と思ったら、勿体ないですがすぐに使用を中止して薬用リップなどで栄養を補給し休ませてあげてくださいね。
では、次は口唇炎・口角炎に効果のある薬をご紹介します。
効果ある薬は?
ここでは口唇炎・口角円に効く市販薬をご紹介します。
唇の割れを改善するために配合されている成分など、ポイントを押さえて薬選びをしてくださいね。
口唇炎に効果のある薬
口唇炎に効果のある薬は基本的に、口角炎を含む唇に現れる症状のほとんどに使用できます。
今口唇炎でなくても、ひとつ持っておけば唇の悩みにいつでも対処できますよ。
「ユースキンメディリップ」・・・ビタミンB2配合の第3類医薬品のリップです。有効成分のアラントイン・グリチルレチン酸が炎症を抑えながら唇の割れを補修します。
「モアリップ」・・・資生堂のモアリップは、皮膚の代謝や粘膜を正常に維持する効果のあるビタミンEやビタミンB6・パンテノール配合の第3類医薬品の薬です。唇のひび割れやただれ・口唇炎に効果があります。成分の油分にうるおいが閉じ込めてあり、カサカサしがちな唇を保護しながらうるおい補給できます。
口角炎に効果のある薬
上でご紹介した口唇炎の薬は口角炎にも効果があります。基本的に同じ病気なので、1つ持っておけばどちらの症状にも使えますね。
ただし、カンジダが原因での口角炎には、ステロイド配合のものを使うようにするとさらに効果的ですよ。
「デンタルピルクリーム」・・・森下仁丹のメディケアから発売されているデンタルピルクリームは、しっかりとした効き目のステロイド配合・指定第2類医薬品です。アレルギーが原因での口唇炎にも効果があります。ヒリヒリ舌痛い口唇炎・ビタミン不足・外部刺激による口唇炎すべてを治してくれます。
「メンソレータム・メディカルリップ」・・・こちらも第3類医薬品のリップです。荒れた唇の皮膚の再生や修復をするビタミンB2やビタミンEが配合されています。殺菌成分のセチルピリジニウム塩化物水和物が原因菌を死滅し、抗炎症成分のアラントインとグリチルレチン酸が炎症を抑えます。
飲む市販薬
口唇炎や口角炎の原因のひとつである生活習慣や食生活の乱れには、効果のある漢方約があります。
・参苓白朮酸(じんりょうびゃくじゅつさん)
・麦門冬湯(ばくもんどうとう)
・加味逍遥酸(かみしょうようさん)
以上が胃腸に効果のある漢方薬です。
今はまだ口唇炎でなくても、胃腸が弱っている自覚があればいつ発症するかわかりませんよね。漢方約を飲んで胃腸の調子を整えておけば口唇炎や口角炎を予防できるかもしれません。
最後に、体のどこかに現れる不調はそのものを治療することばかりに目がいきがちです。
ですが、病気だけを治療しても根本原因が解消されてないとまたすぐに同じ症状があらわれるかもしれませんよね。
どのような病気でも、病気だけを治療するのではなく根本的な原因を突き止めてすっきり解決できるように対処していきましょうね。