咳をする時に、胸も痛いってことはありませんか?
とくに、咳がひどい時に胸の痛みも起こりやすいですよね。
私も気管支喘息があるので、悪化していて発作が頻繁に起こる時期はいつも胸が痛くなります。
そこで、この記事では咳がひどくて胸の痛みがあるという時の原因を解説します。
どのようにして胸の痛みが起こるのか不思議ですよね。上手に対応できるように、その原因をしっかり知っておきましょう。
また、咳のせいで胸が痛くなったときの対処法もご紹介します。
そんな時には何かへ行けば良いのか、病院の選び方もお伝えしておきますのでぜひあなたの咳の参考にしてくださいね。
目次(クリックするとスクロールします)
胸の痛みがある咳の原因は?
ひどい咳をして胸が痛くなることの原因には、いくつか考えられることがあります。
ちなみに、胸の痛い場所が真ん中だと気管支炎、左だと肋骨の骨折・肋間神経痛の他にも心膜炎などの重大の可能性もあります。右側の場合は肋骨の骨折や肋間神経痛、胸膜が炎症を起こしている時にも痛むので注意が必要です。
では、原因をひとつずつ順番に見ていきましょう。
菌やウイルス
吸い込んだ菌やウイルスが、どんどん奥へと侵入して気管支や肺に感染し炎症することで起きる胸の痛みがあります。
侵入したウイルスが気管支に感染すると気管支炎、肺に侵入すれば肺炎を発症します。
この場合、咳や痰のほかにも胸の痛みが症状としてあるのです。
これらの病気の見分け方は、気管支炎の場合は「乾いた咳やのどの痛み・発熱・鼻水・頭痛」と風邪の症状によく似ています。そのまま放置していると慢性の気管支炎に進行することもあるので注意してください。
また、肺炎の場合は「のどの痛みを伴わない咳や痰・38度以上の発熱・息苦しい」といった症状があらわれます。肺炎は体力が落ちている時や免疫力の低下している時に起こりやすいので、風邪をこじらせて発症させないように注意が必要です。
ちなみに、特定の菌に感染することで起こるものとしては百日ぜきがあります。百日ぜきは小さな子供や赤ちゃんに多く見られ、風邪に似た症状の後に激しい咳が続くつらい病気です。気道の粘膜が百日ぜき菌が感染することで起こります・
肋骨の異常
咳で胸が痛い時、それは正確には胸ではなく「肋骨」の痛みの可能性もあります。肋骨が痛い場合に考えられるのは「肋間神経痛」と「肋骨の骨折」です。
肋間神経痛では肋骨に沿うようにある肋間神経に痛みが起こります。咳やくしゃみなどの刺激でも痛いのが特徴です。
肋骨の骨折は肋骨が咳の衝撃や、長く続く咳によって疲労して骨折してしまうことです。
肋骨は比較的骨折しやすく、咳やくしゃみでも骨折とまではいかなくてもヒビが入ってしまいます。
骨折してしまうと咳やくしゃみはもちろん呼吸や小さな衝撃でも強く痛みます。
胸の筋肉痛
ひどい咳が一定期間以上続くと、胸が筋肉痛のように痛むこともあります。
これは、咳をして力込めることによる胸の筋肉痛で、胸以外にも腹筋や背中・首・肩・腰などに起こる事もあります。
そこまでひどいものではなく、普通に咳をするだけでも100キロほどの負担がかかるという話もあるのです。その咳を一度だけではなく繰り返ししているとどれほどの負担がかかるのか、想像するだけでも恐ろしいですよね。
また、筋肉痛だけではなく「肋間筋を損傷」しているかもしれません。
自分でその筋肉を使ったことで、筋肉を損傷してしまうのです。
でも、咳が出るものは出るんだし、仕方ないですか?
いいえ、その胸の痛みを重症化させてしまわないためにもしっかり対処しておきましょう。
では、次は席で胸が痛い対処法をお伝えしします。
対処法は?
まず、咳を抑える治療はしっかりとしてくださいね。
風邪だと思っていても、1か月経っても咳が止まらないなんていう場合は重大な病気のサインかもしれません。病気はできるだけ早く発見して治療を始めることが望ましいので、少しでもおかしい症状があるならすぐに病院で検査をしてくださいね。
肺炎や気管支炎も、早くに治療を開始するように心がけましょう。
それでは胸の痛みの対処法に続きます。
胸の痛みの原因である咳をまず止める
咳が原因で胸が痛くなっているのなら、やっぱり根本の原因である咳を止めることがいちばんです。
重大な病気ではなくても、胸が痛いほどの咳はすぐにでも止めた方が良いです。
風邪なら咳によく効く風邪薬を、咳止め薬やシロップ・トローチやのど飴タイプのものなどたくさん種類があるので上手に活用してみてください。
肋間神経痛なら治療法・治療薬がありますが、筋肉痛や肋間筋を損傷してしまうと安静にしておく事でしか対処できません。肋骨を支えるサポーターやベルトで固定して、それ以上症状が広がらないように注意しながら時間をかけて緩和するのを待つのです。
喉や気管が乾燥しないようにして、なるべく咳をする回数を減らせると良いですね。
湯船で深呼吸
どうしても胸が痛くてつらいとき、湯船での深呼吸がオススメです。湯船につかりながら、大きく息を吸って深呼吸してみてください。これは、胸の痛みが治りかけている時のリハビリにも効果的です。
1日1回の入浴で15回くらい行うと少し楽になりますよ。
ここで注意がふたつ。ひとつは、深呼吸の回数にこだわりすぎてのぼせないようにしてください。もうひとつは、気管支炎や喘息の場合は喉や気管に湿気や湯気が入ることで咳が出たり発作の引き金になることもあります。
特に喘息発作は人によって何が引き金になるかわからないこともあるので、ご自分の体質やその時の体調などを見極めて対処するようにしましょうね。
漢方薬の柴陥湯
咳で胸が痛いときは「柴陥湯(さいかんとう)」という漢方約がよく効きます。
柴陥湯には胸の痛みや炎症を和らげる効果があり、さらに咳をしずめるはたらきもあるのです。病院に行ったとき、胸の痛みもあることを医師に伝えたうえで相談してみてくださいね。
咳や痰にはメントール
胸の痛みを直接効果があるわけではありませんが、咳を止めるにはメントール成分が効果的です。
メントールには痰を除去したり、空咳も含む咳を抑える作用があります。ミントティーを飲むのも良いですし、胸元や鼻の近くにジェルなどを塗って呼吸で取り込むことでも効果があります。
塗るなら、咳止め専用のクリームもありますし、メントールのリップクリームを利用しても良いですね。
病院は何科?
咳がひどくて胸が痛い、そんな時ってどの病院に行けばよいのかわからないですよね。
風邪からくる咳ならもちろん内科に行きますよね。気管支炎や喘息の場合、呼吸器科のある内科のクリニックや呼吸器が診れる医師のいる内科で診察して薬を処方してもらえます。
ですが、しっかりと検査したい場合や長く続いていて不安なときは大きな病院の呼吸器科を受診しましょう。長く続く咳で考えられる重大な病気を検査したり治療するのは呼吸器科になります。
咳は耳鼻咽喉科で治療ができますし、病院によっては先ほどお伝えした漢方薬を処方してくれるところもあります。風邪っぽいな、という咳の時も耳鼻咽喉科を受診しても良いですよ。
まとめると
・総合的に見て、咳は耳鼻咽喉科
・呼吸器が見れる、または呼吸器科のあるクリニックや内科
・長期の咳やひどい咳なら呼吸器科
胸の痛みで心配な時も呼吸器科の受診をオススメします。呼吸器科では気管や気管支・肺・胸膜など呼吸に関係する部位の診察を行っています。
あまりにしんどいからと、よく考えずに近所の病院へ駈け込んでしまうとたらいまわしのなる可能性があり、結果的にしっかり診察を受けられるまでに時間がかかってしまうことになります。
自宅から行ける範囲で、どの場所の症状はどの病院かというのを普段からしっかり覚えておきましょうね。