ここ最近極端な天候が続いている日本列島。
その原因は世界規模の異常気象によるものです。
夏の暑さに疲れた身体には、残暑と冷たい秋風が交互に来る秋の季節に負担が掛かり、風邪をひきやすい方には注意が必要です。
病気になって症状が出ても、少しでも長引くことのないように秋風邪2017を対策していきましょう。
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秋風邪2017の特徴とは?
2016年~2017年の大雪は記憶に新しいですが、2017年は史上3番目の暑さになるとの予報もあります。
今年の秋は、猛暑の後の残暑と冷たい秋風が交互に来る季節となる予想です。ここに秋風邪2017の特徴があります。
なぜならば、猛暑の時は『冷房病』といって、冷房の寒さや外気の暑さにやられた身体の中では自律神経バランスの乱れが著しくなります。そしてそれにより『慢性疲労』が蓄積されていきます。いわゆる『だるい』という状態が続いていきます。
これは身体が休養を欲しているサインで、慢性疲労が続くと交感神経の働きにより微熱や寒気、頭痛といった症状が出てきます。
さらにこの状態の時、乾燥した冷たい秋風に身体が晒される季節が来る訳です。
乾燥が始まる気候に注意
乾燥した冷たい秋風はウィルスや細菌の格好の住み処です。夏の湿度に潜んでいたウィルスや細菌は乾燥とともに大気中に浮遊し始めます。
私たちの身体は新陳代謝の不調や乾燥により、鼻や喉、胃腸などの粘膜が弱った状態で、さらに夏の疲れにより免疫力や抵抗力が低下しています。
それにより、弱った鼻や喉の粘膜は、ホコリなどの普段なら簡単に排出できるようなものでも炎症を起こしやすくなります。
『だるさ、微熱、寒気、頭痛、鼻や喉の炎症や不調』
どこかで見た症状ではありませんか?
これらは『風邪』、正式名称は『かぜ症候群』といい、呼吸器係の炎症症状の総称を言います。
そう、つまりこれが秋風邪2017の原因と特徴となります。
秋風邪2017の症状や治し方は?
それでは実際に秋風邪の症状それぞれの症状の治し方を見てみましょう。
熱
慢性疲労の状態から免疫力の低下によりウィルスや細菌に罹患、熱を発症します。
高熱を発すると体力の消耗が激しくなる為、解熱剤を使用した方が良いですが、熱は本来ウィルスや細菌を退治する為の免疫機能です。
体力のある方は少し休みながら様子を見ます。
胃腸の調子が大丈夫ならば、卵粥などの消化の良い食事と吸収の良い水分(スポーツドリンクなど)を摂って安静にしましょう。
逆に体力が落ち、食事も摂れない場合などは脱水症状に陥らないようにスポーツドリンクなどで水分補給をしながらしばらく安静に過ごすことが必要です。
場合によっては点滴も有効でしょう。
どちらの状態も市販で販売されている葛生姜湯が良いです。
胃腸に優しく、身体をぽかぽか温め、栄養補給にも適しています。
また、強い寒気と関節痛がひどい場合は更に熱が上がる可能性があります。
あまりに高熱、具体的には平熱より2℃高くなればかなり身体は辛く感じるので無理せずに解熱剤を使用しましょう。
咳
空咳か、ゴボッゴボッといったような痰の絡む咳か、または気管支喘息のような連続で続くむせる咳なのかで対処法が変わります。
空咳
喉の粘膜が荒れている状態で起こります。まず喉に刺激のある辛いものやお酒などは避けましょう。荒れが酷くなります。
民間療法として昔から使われているものに蜂蜜があります。はちみつ大根が有名ですね。
レシピは簡単です。
・大根 5㎝ほど●作り方●①いちょう切りにした大根をボールに入れる。
②大根にはちみつをひたひたになるくらいまで回しながらかける。
③3時間ほど漬け込むと、大根の水分が出てきます。
④お湯で割って飲む。
乾燥した喉を優しく労ってくれます。
また、“マヌカハニー”という高級蜂蜜はプロの声優なども愛用者が多いほど、喉の保護には良い様子です。
ゴボッゴボッといったような痰の絡む咳
痰の絡む咳には二種類あります。
一つは粘膜がウィルスや細菌と戦って出る痰から出る咳。痰は戦った白血球の死骸です。
痰には段階があり、色が薄くなるほど炎症が鎮まっています。
もう一つが、寒冷アレルギーなど、冷たい風が鼻や喉を通り過ぎる際に反応を起こして透明な痰や鼻水が喉に落ちて、咳が出るものです。
前者のウィルス性のものは正常な免疫が働いている証拠なので体力の回復が鍵となります。
この場合はビタミンCが有効とされています。
ビタミンCはコラーゲン生成作用により粘膜に良いとされており、また免疫力のアップにも良いと言われています。
一日に1000~2000㎎のビタミンC摂取が良いとされており、これは食事では難しいのでサプリメントで補うことになります。
ノーベル賞博士のポーリングが提唱した方法です。
後者の寒冷アレルギーを伴う鼻水の場合、多くは身体を温める力が低下している状態です。
体温が1℃下がると免疫力が37%低下すると言われていますが、身体を温める力も一緒に低下してしまいます。
まずは充分な休養が大切ですが、身体を冷やさないということが重要になってきます。
首には頸動脈という太い血管が通っており、ここを温めることにより全身の血流を温めることが出来ますので、マフラーやスカーフなどで首元を温めるようにします。
またシナモンは身体を温める作用がありますので、温かいシナモンティーなどを摂るようにするとよいでしょう。
カイロや湯たんぽで背中やお腹を温めることも有効な手段です。
以上のような対処法で体力が落ちている方にも有効な方法があります。
気管支喘息のような連続で続くむせる咳
気管支炎の可能性があります。
医療機器で吸入を行うと楽になる場合が多いので、時間があればすぐに呼吸器科に受診しましょう。
あまりに辛ければ救急医療機関を利用してもよいと思います。
我慢する必要はありません。
喉の痛み
扁桃腺が弱い人になりやすい傾向があります。
喉が痛くなると、過度にうがい薬を多用する方がいますが、それを行うとかえって粘膜が弱くなり、結果として喉の炎症が長引きます。
辛いものやお酒などの刺激物は喉の炎症を促進しますので避けましょう。
その時にお腹が弱くなければ、アイスクリームなどの冷たいのど越しの良いものを摂ると楽になります。
また喉の痛みにはキンカンが有効と言われています。
あまりに痛い場合には解熱鎮痛剤を使用しましょう。
頭痛
風邪から来る頭痛はウィルスが全身を駆け巡る為に起こります。
ウィルスが身体に侵入すると身体の免疫機能が働き、交感神経が優位になります。このとき、全身の血流はウィルスを排除しようと回転を早くしようとします。回転を早くする為に心臓の鼓動は早くなり、血管は膨張します。
特に脳には全身の血流の1/3が必要であり、その為、膨張した血管が脈打つ度に隣にある神経に触れることにより、『ズキンズキン』と頭痛を引き起こす訳です。
ですから、まずは頭を使うことは控えることです。頭を使うことにより平時でも頭痛がする方はより注意が必要になります。
PCやスマホなどの使用は控える、また長時間座っていたり、立っていたりすると、心臓より上にある脳に血流をより強く促さなければならない為に脈が強くなり、そこから頭痛に繋がりますので、出来ることなら横になることが大切です。
一般的に風邪は一週間程で自然緩解されると言われていますが、仕事などでそうも言っていられない方は鎮痛剤のお世話になることも有効な手段です。
ただ鎮痛剤はあくまでも痛みを止めるという対処法に過ぎないので、効果が切れるとまた痛みが出てきます。
自分で出来る痛みの対処法としてはまずそこの部位を冷やすことです。
アイスノンなどで頭を冷やすことにより膨張した血管を元に戻します。
また、身体は交感神経優位により緊張状態にありますから、リラックスすることが有効です。
・アロマテラピーなどリラックスする香りを取り入れる。
・落ち着く音楽をかける。
などの方法で副交感神経を優位にすることにより頭痛は和らぎます。
いずれにしても各症状がひどい場合には素人判断をせず、しかるべき医療機関を受診してください。
早め早めに対処をして、後に来るインフルエンザに備えて身体作りをしていきましょう。