乳幼児から大人までかかるりんご病。赤い蝶々のような頬になるのが特徴的な感染症です。
特に子供は学校という集団生活の中でたくさんの人と触れ合いながら生活していくので、様々な病気をもらってきます。
今回はその中で子供のりんご病について症状や対処法、気になる登校時期についてご説明していきます。
目次(クリックするとスクロールします)
りんご病の子供の症状とは?
りんご病の発病の流れですが、まずはウィルスが体内に侵入してから10~20日間潜伏してじわじわと身体を侵食していきます。この時期が一番感染力が強くなります。
その後、風邪のような症状を発症します。
この時はまだ頬を含む身体には紅斑は現れません。
風邪の症状が落ち着いた頃に頬から全身に赤い紅斑が現れ、場合によってはかゆみが出てきます。
だいたいがこの時になって初めて「りんご病だ」と気付く訳です。実はこの時はもうりんご病は緩解に向かっており、ウィルスに感染力はありません。
それではまず症状についてご説明します。
発熱
基本的には微熱が続き、一旦薬などで下げてもまたぶり返すということがあります。
場合によっては38℃以上の高い熱が出たり、全く熱がなかったりと様々です。
だるさ・筋肉痛・関節痛・頭痛
身体のだるさや筋肉痛、関節痛や頭痛を訴えることがあります。
風邪の時になるようなあの倦怠感や痛みです。
これは身体の免疫機能の一つで、身体がウィルスに感染すると白血球が戦いに向かいますが、その時にプラスタグランジンという物質を体内で生成して免疫機能を高めます。
プラスタグランジンは炎症を起こす性質があるので筋肉や関節などの動く機能のある部位や、多量の血液が必要な頭に負担がかかり痛くなる訳です。
りんご病の場合、個人の免疫やその年のウィルスの強さにより強弱があります。
のどの痛み
体内での炎症反応により、その子の弱い部分に症状が出る場合があります。
のどの粘膜が弱い、扁桃腺が腫れやすいお子さんはのどの痛みを訴える場合があります。
鼻水・鼻づまり
鼻の粘膜が弱いお子さんの場合は鼻水、鼻づまりの症状が出ます。
一般的に子供は鼻の通り道(鼻腔)が狭くて細いので比較的鼻づまりになりやすいです。
発疹
一番顕著に『りんご病』と分かりやすいのがこの発疹です。
『りんご病』という名の通り、頬がりんごのように腫れてきます。
そして、全身(腕、足、太もも、背中、お腹など)にレース状の湿疹が出てくるケースがあります。
時に熱感やかゆみを引き起こします。
子供のりんご病の対処方法は?
りんご病が流行した場合、基本的には学校の『保健たより』や小児科などで情報が入ります。
その時に風邪のような症状がお子さんに出た場合に、りんご病である可能性は高く、またこの時点が一番感染力が高い時期になります。
大人や妊婦が移ると、重い症状が出る場合があります。
特に妊娠初期の妊婦がりんご病にかかった場合、母子感染により胎児に影響が出る可能性があります。
最悪の場合には胎児水腫(たいじすいしゅ)といって赤血球の異常から心不全を引き起こす場合があるので注意が必要です。
罹患暦の無い大人やお年寄り、妊婦などとはなるべく離れて生活しましょう。
場合によってはご実家などに頼ることも検討してよいでしょう。
罹患したお子さん自身への対処としては、いつも通りで大丈夫です。
風邪のような症状や湿疹が多少わずらわしい程度なら市販薬でも症状緩和が出来ます。
りんご病に効果ある市販薬はある?
具体的にりんご病のウィルスを叩くワクチンは病院でもありませんが、症状緩和に対する対処療法として以下の市販薬が挙げられます。
〈発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・のどの痛み〉
小児用解熱鎮痛剤で対応します。
〈鼻水・鼻づまり〉
小児用鼻炎薬・総合感冒薬(かぜ薬)で対応します。場合によっては眠くなります。
〈発疹〉
抗ヒスタミン配合の内服薬や塗り薬で対応します。
りんご病なったら病院へ行くべき?処方薬は?
りんご病の初期症状は風邪と間違われやすいですので、軽微な症状であれば「ただの風邪かな?」と気付かれずに自然緩解してしまう場合も多く、頬が赤く腫れた時に『りんご病だったんだ』と分かる時も多いです。
ですから、 基本的に高熱が出たり、湿疹が酷ければ小児科に受診するようにしましょう。
子供がりんご病になったら登校許可はいつ?
基本的には医師などにより登校禁止になることはありません。頬が赤く腫れて、りんご病と分かった時にはすでに感染力はほぼ失われているからです。
しかし、私立の学校などでは流行により学級閉鎖などの処置が取られるケースもあります。
流行が分かりその時期に風邪のような症状が出た時は、その時点では感染力が高い時期です。
(一番感染力が強い時期は潜伏期間です)
ですから、迷った場合には学校に確認するのが望ましいでしょう。
りんご病の子供の症状の画像写真は?
出典 http://cmedicalcenter.net/child/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%97%87/%E3%82%8A%E3%82%93%E3%81%94%E7%97%85%EF%BC%88%E4%BC%9D%E6%9F%93%E6%80%A7%E7%B4%85%E6%96%91%EF%BC%89/
出典 http://hobab.fc2web.com/sub6-Erythema_Infectiosum.htm